告発のとき


なぜ、この映画をすごい疲れてるときに見てしまったんだ…。
さらに疲れた。


缶コーヒーの宇宙人のほうが日本人には馴染み深くなってそうなトミーリージョーンズ主演。

抑えた地味な演出で淡々と表現される残酷な事実が怖い映画。
こまぎれで出てくる事象が最後につながってくるのはミステリぽく最後まで飽きずに見られた。
構成が上手いっていうのかなこういうの。きちんと伏線を回収してくるのが小気味良いです。
あとはいろんなことを画面内できちんと表現してるのが良い。
マダムを上半身裸っていうインパクトで印象付けしたのがすごいぞなんか。
死体関係もきっちりしっかり描写されてるんで少しのグロでも駄目ならきつそうかも。
あーしかしこれはほんと憂鬱になる。

以下ネタバレ

しかし、後味が悪い。
一時期問題が表面化して話題になっていたイラク戦争へ参加した米兵の捕虜への虐待、PTSDが扱われた映画で、それが主人公の息子を通して表現されるから父親のハンクのことを考えると辛い。
しかも最後の最後でハンクも息子からの電話で冷たくっていうか、まあ一般的な対応とも思えるんですが突き放してしまったという事実がわかって、それが現在の事件として自分に返ってきてしまったというか。
しかもハンク本人も元？軍人で愛国者であったっていうのがなんかほんとになあー。

死が非現実ではなく日常になってしまうと人間あんな感じになってしまうものなのかなあ…。
最初は子供をひき殺してしまったことに戸惑って泣きながら父親に電話してた人間が笑いながら怪我をした捕虜を虐待したり。
最後の犯人の供述も淡々と語るし、遺体をバラバラにした後空腹だからチキン食べに行ったとか、殺した相手の父親に対してお悔やみ申し上げますとか怖すぎるよ！

映画内で出てた話で国旗を逆さに掲げると国際的な救難信号らしいけど上下の区別のつかない国はどうしようもないｗ日本も無理ねー。